電撃大王2016年10月、やがて君になる15話「位置について」なります。
こよみの脚本参加から、一気に文化祭に進むものだと思いきや、体育祭編を入れて来ましたね。
この作品のクライマックスが生徒会劇だと思うので、そこへ行くまでのキャラクターの深堀が、様々なイベントを通して行われるのは大歓迎!
それでは、ネタバレしてますのでご了承くださいね。
【ネタバレ】やがて君になる15話 位置について
体育祭準備に追われる、生徒会役員たち。
もうリレーのバトン練習をする余裕もありません。
あーあ、佐伯先輩、小糸さんを体育倉庫へ行かせちゃったよ・・・。
ダメだよ、一緒について行かなきゃ!
体育倉庫といえば、秘め事のメッカではないですか!
案の定、偶然を装った七海先輩にとっ捕まりました。
七海先輩、小糸さんに抱きついてキス!
「なんかすっごく久しぶり」
と言う七海先輩。
そういや、確かに久しぶりですね!
白昼堂々と線路脇でのキス!
や
白昼堂々と生徒会室でキス!
とか、白昼堂々とキスしまっくってた割には、小糸さんの部屋では大人しかったり、二人きりで雨宿りしていた時にも手すら握らず違和感があったのですが・・・。
3回目にしてようやく手慣れて来たのか、追撃する七海先輩に、小糸さんアイアンクローをかまします笑
アイアンクローでもごもごするかと思いきや、
「今は我慢するから、体育祭が終わったらご褒美が欲しい」
とのたまう先輩。
そのご褒美とは・・・
小糸さんからキスしろと。
ジト目になりそうな小糸さん、先輩からするのと何が違うのか、違いがわかりません。
小糸さんからのキスは大違い!と力説する七海先輩に押し切られ、小糸さん了承してしまいます。
さて体育祭当日。
つつがなく、各種目が行われていきます。
こよみは、劇の脚本で悩んでいる様子。
小糸さんから聞いたものの、評判通りの印象しかわからない。
「ギャップとか意外性とか、表の顔だけじゃキャラクターは作れないんだよ!」
と、作者を代弁するかのように力説します。
しかしはたと「わからない、と言うのがポイントの人物像・・・?」と何かしら閃いたようです。
場面は変わって、小糸さんと槇君。
この二人いつも一緒にいるよね。
傍から見たら、勘違いされそう。
忙しい先輩を傍目に、「七海先輩に相手してもらえなくて、さみしいんじゃない?」と、盛大な勘違いをしている槇君。
すかさず、「私は七海先輩の事好きじゃない」と返す小糸さんに、槇君は生徒会室での出来事を蒸し返します。
まあ・・・好きじゃなきゃ、おとなしくキスなんてされない・・・と勘違いされますよね。
そして・・・。
「私は誰も好きにならないもん」
と小糸さん。それに対し槇君は。
「だったら、僕と同じだね」
とサイコパスのような目で返します。
槇君は
●恋愛はいいものだとは思うし、理解はしている。
●でも、自分の中にその感情を持ったことはない。
●自分の世界の事ではない感じ。
●寂しいとは思わない。
●こういう距離からみんなを眺めるのは楽しい。
と言う感じ。
それに対し、小糸さんは
●恋愛感情を持つことができないのは、寂しいと思っていた。
●誰も好きになれないなんておかしい。
●自分も、みんなみたいになりたい。
でも今は。
●七海先輩がそのままでいいと言った。
●好きっと言われても好きと返せない自分のことを好きだって言ってくれる。
●だから、今はもう寂しくない。
●自分はもう、好きになろうなんて思わなくていい。
と、小糸さんは同じような人と話せたのが安心した、
と言ってましたが、まだサイコパスの目ではないので槇君と同じレベルではありません。
ほら、槇君も「君は僕とは違う」と言ってるじゃないですか。
さすが、観察者だけあって、小糸さんの寂しさを見抜いてますね。
最後に手を振る先輩のカット。
そっと、唇に指を触れさせる小糸さん。
さざ波のように静かに広がる感情の揺れが、余韻を残し次号へ続く。
【感想・レビュー】やがて君になる15話 位置について
相変わらず、お話のタイトルが絶妙な鳰先生。
今回の位置について」は、体育祭的な意味と、自分の感情の立ち位置、そして先輩のキャラクターとしての所在。
この三つが合わさっている感じですね。
最初から七海先輩のキスシーンから飛ばしてますが、なんか先輩手慣れてきてますね。
この前まで、名前呼ぶだけで真っ赤だったのに笑
と言うか・・・頑張ったご褒美って・・・。
小糸さんの方が頑張ってるよ!
ギスギス先輩お茶に誘ったりしてるしね。
飴ちゃんくらいあげて下さい。
もしくはプラネタリウムもう一つ。
堂島くんと、小糸さんの友達たちのやりとりなど、脇を固める人たちも丁寧に描かれている所が、この作品の魅力です。
こよみもヒントを得たようですし。
今回の見所は、槇君のサイコパス顔。
これを一緒だなんて、恐れ多い。
でも最初の方で小糸さんも、殺意らんらんの目をしてたっけ。
とまあ、さておき。
「寂しくない人のする顔じゃないよ」
と槇君が心で突っ込んだように、小糸さんは自分の寂しさを認識しています。
今回のお話でも、感情に微妙な揺れが現れ始めましたね。
自分からするキスの意味を考え始めています。
さてさて、次回は体育祭が終わるでしょうから、このキスの意味が今後どのように二人の関係を変化させるのか、楽しみです。
と言っても。
小糸さんにとっては苦しい道の始まりかも。